友釣り打線本領発揮

【2011年7月17日・保土ヶ谷・神奈川新聞スタジアム(全国高校野球神奈川大会・2回戦)】
チーム
橘学苑
厚木北 × 12

創部初の第1シード校として臨む今大会の組み合わせ抽選を注目していたが
初戦の相手が横浜商大高と橘学苑の勝者に決まった。
横浜商大高は昨秋の県大会ベスト4。橘学苑は昨年の第1シード校で何れも私学強豪校である。
13日の両校の試合は監督と野球部父母会の協力で偵察し,初戦に備えた。

先発の小川が前半で5点も取られ,恐れていた初戦敗退のよぎった。
配色ムードを吹き払ったのは4番難波の一発だった。
5回裏本多の犠飛で1点返した後の二死1塁。カウント1−1からの3球をライナーで
バックスクリーンへ叩き込んだ。
「ストレートを狙ってた。当たりは完璧」と語った難波の高校通算34号本塁打でベンチが沸き返った。
(公式戦では5本目の本塁打で厚木北高校野球部歴代2位)
地元名物のアユ漁にちなんだ「友釣り打線」の本領がここから発揮された。
続く6回は犠打と失策を挟んだ4連打で同点に追いつき,さらに一死満塁から
三ゴロの間に3塁走者に続いて2塁走者も生還する好走塁で逆転した。
7回表に追いつかれるがその裏一死2塁から小川の中前安打で再びリード。
8回は二死2,3塁から川瀬の三塁打と3塁返球悪送球で川瀬も生還してダメ押しの3点追加。
打った川瀬は「完全に友釣った。それで打たせてもらった」と語った。
「1点取れば流れは来る」と選手にげきを飛ばした猪子監督は「自信を付けてきた。
(選手が)うらやましい夏だね」と目を細めた。
勢いだけではない。狙い球の徹底が逆転を呼んだ。
週5日,3時間の練習で約9割を打撃練習に費やす厚木北は直球打ちが基本。
自分たちの長所を生かし切った。


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